デジタル自助具制作研修プログラム

目的

一人ひとりに寄り添う道具づくりを通して、利用者の満足度を高め、より質の高いケアを提供する方法を学ぶ

対象

  • 介護・福祉の現場で働く方
  • 利用者に寄り添ったケアを目指す方
  • 自助具の活用や制作に興味がある方
  • 現場の課題を解決したいと考えている方

初級コース(3時間・最大15名)

テーマ

3Dプリンターをすぐに使えるようになること

できること

3Dプリンターの使い方を一から学び、簡単な自助具を3Dプリンターで出力できるようになります。

どれくらい簡単か

パソコンやタブレットが使える人なら誰でもできます。
特別な知識がなくても、基本操作を覚えるだけですぐに作り始められます。

具体的な内容

  • 3Dプリンターの仕組みと基本的な操作方法
  • ダウンロードしたファイルの出力方法
  • 初心者向けのお手軽モデリング(シンプルな形状をデザイン)
  • 出力時の注意点や材料の選び方

実習&演習

  • 実際に3Dプリンターで出力して試作を体験
  • 簡単な道具(例: ストローホルダーなど)のモデリング

期待される成果

  • 3Dプリンターの基本操作を習得し、自分で試作を行えるようになる
  • 簡単なモデリングから出力までの流れを理解する

中級コース(3時間・最大15名)

テーマ

  • 介護・福祉現場で役立つ道具をつくる力を身につける

できること

介護や福祉の現場で役立つ特別な道具を作ります。たとえば、柔らかい素材を使って安全で便利な補助道具を作れるようになります。

どれくらい簡単か

公開されているデータを元にアレンジを加えていくので、初めてでも安心です。
少しずつ自分の現場にあわせたデザインを作れるようになります。

具体的な内容

  • 利用者のニーズに応じたデータ調整方法
  • 公開データを利用した効率的なデザインの手順
  • やわらかい素材を使った道具の工夫
  • 利用者からの反応をもとに改善していく方法

実習&演習

  • 柔らかい素材(例: TPUフィラメント)を使った実用的な自助具の設計・出力
  • 利用者を想定したデザインの調整や改良演習

期待される成果

  • 介護・福祉現場で現場の職員が必要な道具を設計・試作できる
  • チームや利用者と反応を見ながら道具を改善していくプロセスを理解する

上級コース(4時間・最大10名)

テーマ

介護・福祉の現場に最適な自助具を一から設計・制作できる力を身につける

できること

  • 3Dプリンターを活用して、オリジナルの自助具をゼロから設計・制作できる
  • 現場の具体的な課題をヒアリングし、それに基づいたカスタム設計ができる

どれくらい難しいか

  • 3Dプリンターの基本操作や簡単なデータ編集に慣れている人向け
  • 自分でモデリングするスキルが必要になるが、サポートがあるので安心

具体的な内容

  • モデリング技術の向上
    • CADソフトを使った本格的な設計
    • 強度・耐久性を考慮した設計手法
  • 素材と出力の最適化
    • 使用する素材の特性を理解し、用途に応じた選択ができる
    • 出力の設定を細かく調整し、耐久性・品質を向上させる
  • カスタム設計とフィードバック
    • 実際の利用者や現場の課題をヒアリングし、カスタマイズ設計を行う
    • 試作を出力し、実際に使ってみたフィードバックを取り入れて改善

実習&演習

  • オリジナル自助具の設計・制作
    • 複数の素材を組み合わせて利用者にフィットする補助具、着脱しやすい持ち手など
    • 現場でのフィードバックを想定し、試作品を調整
  • 応用技術の実践
    • パラメトリックデザインを活用した応用的な設計

期待される成果

  • 利用者や現場のニーズに合ったオリジナルの自助具を設計・制作できる
  • 素材の特性を考慮した設計ができるようになる
  • 現場のフィードバックをもとに、継続的に改良・改善するプロセスを習得する

講師養成コース(6時間・最大5名)

テーマ

地域や施設内でデジタル自助具制作の知識を広め、実践できる講師を育成する

できること

  • 3Dプリンターと自助具制作に関する知識を他者に指導できる
  • 施設内や地域での研修を企画・運営できる
  • 他地域のノウハウをオンラインで共有し、自分の活動に活かせる

どれくらい難しいか

  • 上級コースを修了し、3Dプリンターやモデリングに慣れている人向け
  • 技術だけでなく、教え方や運営スキルも求められる

具体的な内容

  • 指導者としての基礎スキル
    • 効果的な教え方(受講者のレベルに合わせた指導法)
    • 実習やワークショップの組み立て方
    • 参加者の課題を引き出し、解決策を提案する方法
  • 研修・ワークショップの企画運営
    • 施設内研修や地域向けワークショップの計画・実施方法
    • 参加者のフォローアップ方法
  • 他地域との連携・オンライン活用
    • 全国の自助具制作者と情報共有する方法
    • オンライン講座の活用・資料作成のポイント

実習&演習

  • 模擬講義
    • 実際に初級・中級レベルの受講者を想定したミニ講座を実施
    • 受講者の反応を見ながら指導方法を改善
  • ワークショップ企画
    • 地域や職場での研修プランを立て、発表・フィードバックを受ける
    • 受講者同士で協力し、複数講師でワークショップを実施することで実施のハードルを下げる

期待される成果

  • 3Dプリンターと自助具制作の知識を人に教えられるようになる
  • 施設内や地域で研修を実施し、デジタル自助具の活用を広められる
  • 他地域の知見を取り入れ、より効果的な支援ができるようになる
  • 講師コミュニティが地域内で連携するようになり、現場でのノウハウ交換が高速化する

アフターフォロー

講習主催者の方がAIPCafeプレミアム団体会員(100,000円/年・税別)に加入いただくと、受講者の皆様には以下のアフターフォローを提供できます。

継続的な育成

  • Zoomでの定期的なグループ相談・作業会

情報提供

  • メールマガジンでの最新情報提供
  • 講座の手法を復習できる動画の配信
  • 受講者の受講前&受講後アンケート内容のフィードバックと改善

他地域との連携支援

  • 全国の自助具×3Dプリンターコミュニティの方々とのイベント開催
  • コミュニティへの情報共有
  • コミュニティからの意見聴取による改善

活動内容の発信

  • 活動内容や事例を共有しやすいレポートにまとめ、サイトで広報します
  • 地域で活動を広げていく際の事例紹介として活用いただけます

スケジュール

ご希望のスケジュールをお伺いし、調整いたします。

場所

ご希望の場所に3Dプリンターと材料を持参し、実際の手順をレクチャーします

費用

内容に応じてお見積りいたします。

講師情報

鈴谷瑞樹
3Dプリンターやレーザーカッターを活用し、デジタルものづくりを全国各地で支援。 ワークショップやセミナーを積極的に開催。福岡市科学館で講師としても活動中。
現在、特定非営利活動法人AIPにてAIPCafe&舞鶴図工室担当。

申し込み方法

以下のボタンからフォームを開き、連絡先をご記入ください。
担当スタッフよりご連絡いたします。
こんなことが可能か?など、追加で説明を聞きたい場合もお気軽にご連絡ください。

準備物

当方が持参するもの

  • 3Dプリンター
  • デモ用PC
  • 出力サンプル(参加者にお持ち帰りいただけます)

会場・参加者

  • PC(Mac or Windows)
  • インターネット回線(WiFi)※もし会場にない場合はご相談ください

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